総合審査の質疑報告より 【8】地域におけるDXの推進 次に、地域におけるDXの推進についていくつか伺います。 (1) シルバークラブ(老人クラブ)の活動の充実と地域課題の解決 はじめに、シルバークラブ、いわゆる老人クラブの活動の充実と地域課題の解決について伺います。 港南区の高台にある笹下台団地では、買い物が困難な方の増加や孤立化といった地域の課題を解決する手法の一つとして、シルバークラブの「笹寿会」が中心となり、地域ケアプラザや区社会福祉協議会、港南区役所と連携し、令和2年に地域のコンビニエンスストアによる移動販売が始まりました。 それを足掛かりに、今では八百屋や障害者の地域作業所、若者支援の団体等も参加し、移動販売と同じ場所と時間に活動を行う「ささげ台マルシェ」を展開しています。 このマルシェは、買い物支援としてはもちろん、コロナ禍により、身近な地域での集いの場の実施が難しい中で、地域の見守りや交流、社会参加の場としても定着してきています。 今後、人口減少、高齢化の進展もあいまって、市内各地で様々な地域課題が明らかになってくると考えます。 地域の課題はそれぞれであり、「笹寿会」の活動がそのまま当てはまるとは思いませんが、老人クラブの活動が地域の中で輪を広げ、相乗効果を生み出した成功事例の一つとして、大変参考になると考えます。そこで、 ア 老人クラブの活動を充実させることで、地域の連携が広がり、地域課題の解決につながると考えますが、市長の見解を伺います。
【答弁】 《老人クラブが地域で活動する中で、地元の関係機関や他の活動団体と様々な場面で関わることで、それぞれの取組が充実するとともに、地域全体の課題解決につながることが期待できます。 老人クラブは、クラブ数、会員数の減少などの課題がありますが、活動がより充実していくよう支援してまいります。》
一方で、高齢者を取り巻く環境を見ると、デジタル技術が身近に浸透していく中で、苦手な人、できない人がどんどん取り残されていく、いわゆる情報格差が顕在化してきていると感じます。 最近で言えば、先程の「レシ活」や「マイナポイント」など、様々な特典を付与する仕組みも、若い方は自分でスムーズにできますが、高齢者の方からは、仕組みが難しい、やり方がわからないとのお声を多くいただきます。 市役所の様々な手続きやサービスがデジタル化によって、自分のスマートフォンから行えるようになる中、本来であれば、移動に困難が伴う方の多い高齢者の方々こそ、そうした恩恵を受けられるようにすべきではないかと思います。 また、区役所まで行かずに 地域の身近な場所でサポートを受けながら手続きや相談ができることに対する市民ニーズは高くなっていると感じます。そこで、 イ 地域の身近な拠点を活用したオンライン行政サービスの方向性について、市長に伺います。
【答弁】 《高齢者の皆様にとって身近な場所である地区センターやケアプラザなどにおきまして、区役所に行かなくても手続や相談を安心して行えるデジタル環境を整えることは大変重要であり、DX戦略でも掲げたところであります。 拠点におけるWi-Fi環境の整備も進んでおりますので、デジタル区役所における実証などを通しまして、市民の皆様が必要とするサービスの在り方を積極的に検討してまいります。》
ぜひ地域の力をいかに生かしていくのかという視点も含めて検討を進めていただくようお願い致します。