本日は、名古屋から京都に移動して「京都市学校歴史博物館」、「醍醐コミュニティバス」の視察を行ってきました。
「京都市学校歴史博物館」
本施設の正門は、明治34年(1901年)に建築された高麗門で玄関は、明治8年に建築された旧成徳小学校の玄関車寄せを移築したもので、擬洋風の意匠がほどこされた京都市最古の学校建築物となっております。
展示内容としては、京都市の学校に遺された教科書や教材、教具などの教育資料。また卒業生などが学校に寄贈した数々の美術工芸品を収集・保存してありました。
「醍醐コミュニティバス市民の会」
http://www16.ocn.ne.jp/~daigobus/
午後からは、醍醐コミュニティバス市民の会の岩井会長代行、今福事務局長と懇談させていただきました。
醍醐コミュニティバスは、住民が運営する路線バスとして「日本一の乗客数」との評価を受けております。
この路線は、平成16年2月16日より全国で初めて市民の手作りによる「市民共同方式」で運営されています。(行政の手を借りないで運営)
7月20日現在までの累計利用者数3,381,048人。
市民の会では、住民意見を取り入れるため、市民フォーラムを開催して運行計画の素案を提示。200名余りの住民による活発な議論を行いました。また同時に各学区で住民の意見交換会を開催し、22,000世帯にアンケート調査を実施して「みんなのバスが走ります。一緒にやりましょう!」と根気よく呼び掛けたそうです。
市民の会のスタート以来、100回以上に及ぶ住民説明会や役員会、運行管理委員会を重ね、周到な準備をして運行開始となっております。
運行後は、「醍醐コミュニティバス市民の会」と改称し、任意団体の組織として運営しております。月一回、運行管理委員会を開催し、運行業務状況、収支面、利用促進活動などの協議、決定を行っております。
資金面については、ゼロからのスタートだったために企業からの支援金が欠かせなかったとのこと。利用者の運賃収入のみでは経費を賄えないので、パートナー支援として沿線の企業、商業施設、病院や市民から資金を出し合ってもらう仕組みを構築されました。
今回の説明は、丘陵地と高齢化を抱える港南区として大変興味深く聞かせていただきました。
担当者の方のバスを通して地域社会へ貢献するとの高邁なボランティア精神の高さに関心しきりでした。
サポーター支援の仕組みについては、今後も研鑽してわが地域での今後の公共交通のあり方を調査してまいります。