横浜市におけるヤングケアラーの生活状況や世話をしていることによる生活への影響、支援ニーズ等を把握し、適切な支援策を検討するため、実態調査を実施しました。 (調査結果抜粋)
2 結果概要 (別紙「横浜市におけるヤングケアラーに関する実態把握調査結果について」を参照) (1)主な調査結果 ヤングケアラーの認知度
・ヤングケアラーという言葉を聞いたことがある子どもは、3~4割程度となっています。
家族のお世話をしている子どもの割合
・小学5年生の 20.3%、中学2年生の 13.5%、高校2年生の 5.4%が家族の中に世話をしてい る人が「いる」と回答しています。
・世話をしている家族が「いる」と回答した子どものうち、自分がヤングケアラーだと思う子どもの割合は、小学5年生で 8.6%※、中学2年生の 6.5%※、高校2年生の 11.0%※となっています。 (※)回答者全体では、小学5年生の約 1.7%、中学2年生の約 0.9%、高校2年生の約 0.6% 家族の世話をしており、自分がヤングケアラーだと思う子どもの状況
<世話をしている相手> →「きょうだい」が最も多く、次いで「父母」「祖父母」となっています。
<世話をしている理由> →「きょうだいが幼い」が最も多く、次いで「仕事などで保護者の帰りが遅い」となっています。
<世話の内容> →「見守り」や「家事」、「話を聞く」など様々な状況が見られました。
<世話をしていることによる影響> →子どもの約4割が、「自分の時間が取れない」「宿題など勉強する時間がない」などの世話によ る影響を受けています。
<世話をしていることについての相談経験> →「誰かに相談するほどの悩みではない」「誰に相談するのがよいかわからないから」等の理由で、小学生及び中学生の約6割、高校生の約4割が相談したことが「ない」と回答しています。
<周りの大人にしてもらいたいこと> →子どもの約半数が、周囲の大人に対し、「自分のことについて話をきいてほしい」「勉強を教えてほしい」など、してもらいたいことが「ある」と回答しています。
(2)調査結果から見えてきたもの・今後の取組の方向性
① 家庭が抱える様々な課題 幼いきょうだいや高齢の祖父母、障害のある家族など、世話を担う子どもが直面している家庭の課題は様々です。 子どもや家庭の状況に応じ、適切な福祉サービス等につなげていけるよう、学校、区役所、関係機関の体制・連携強化により、支援を進めていきます。
② 潜在化する傾向 相談経験がない子どもが多く見られ、社会的認知度も高いとは言えない状況です。 子ども本人 や周囲の大人に対する広報・啓発を更に推進し、ヤングケアラーの正しい理解を深め、子どもが声を上げやすくするとともに、地域全体で子どもを見守り、支える環境づくりを進めます。
③ 生活への影響と周りの大人に望むこと 勉強や睡眠、部活動等の時間が十分に取れないといった影響が見られ、周囲の大人に対しては、お世話や将来のことについての相談支援や、学習面のサポートなどが求められています。 子どもたちが自分の時間を確保できるよう、身体的な負担を軽減するとともに、悩み相談等の心理的なサポートを行う取組を推進していきます。
なお、調査結果の詳細については、横浜市ホームページをご覧ください。 URL:https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kosodate-sogo/lifestage/youngcarer/default20221121.html