予算特別委員会「教育委員会」審査より【3】
3 特別支援学校における医療的ケアの取組
(1)医療的ケアが必要な児童生徒がスクールバスに乗車できない理由《インクルーシブ教育担当部長答弁》 [答弁概要] たんの吸引など医療的ケアを行う際には、車両を停車させる必要があります。 しかし、車体の大きいスクールバスが幹線道路などを運行する中、ケアが必要となるたび、即座に適切なスペースを確保して停車させることは困難です。 そこで、医療的ケアが必要な児童生徒の通学支援として、ケア時の停車スペースが比較的確保しやすい福祉車両の活用をモデル的に進めているところです。
(2)医療的ケアが必要な児童生徒の通学支援の長期的な目標《教育長答弁》 [答弁概要] 医療的ケアが必要な児童生徒はスクールバスに乗車することができない場合が多いために、通学支援のニーズに確実にお応えしていくことを目指しております。 取組を進めるにあたっては、送迎に適した車両、運転手のほか、看護師の継続的な確保が引き続き課題となっており、特に人材の確保が難しい状況となっております。 訪問看護ステーション等のご協力をお願いしながら、必要な人材を確保してまいります。
(3)人工呼吸器児の保護者の付添解消に向けて、看護師を派遣する理由《インクルーシブ教育担当部長答弁》 [答弁概要] 人工呼吸器の管理は高度な医療的ケアであり、専門性・個別性が高いものです。 医師が常駐していない学校においても、高度な医療的ケアに的確に対応できる体制を構築するため、訪問看護ステーション等から小児看護の知識・技術に通じた看護師を派遣しています。 専門スキルを持つ看護師から学校看護師へ最新の看護技術を伝達するなどの人材育成を進めて、児童生徒一人ひとりの状態に合わせたケアを確実に実施していきます。
(4)全校に施策を展開するために必要な取組《教育長答弁》 [答弁概要] 訪問看護ステーション等から派遣する看護師、学校看護師、それから教員が、それぞれの役割を理解し、連携・協働して安全・確実に医療的ケアが実施できる体制と仕組みを作ることが必要と考えています。 教育委員会においては、医療的ケアの実施マニュアルの整備拡充や医療機関等との連携、人材育成などに取り組むとともに、個々の医療ニーズにきめ細やかに対応できる校内体制のあり方について、引き続き検討してまいります。